豊見城
【とみぐすく】

旧国名:琉球
沖縄本島南部に位置する。北の国場川下流の漫湖に饒波(のは)川が注ぐ。方言ではティミグシクまたはトゥミグスクという。嘉靖元年(1522)に建立された真珠道(まだまみち)と真玉(まだん)橋開通の由来を記した,仮名書の「真珠湊碑文」には「とよミぐすく」とある。また豊御城(浦添城碑)・豊美城(喜安日記)とも書かれた。「混効験集」に「てみ城 豊見城と書,とよみ城とはいはず」とあるが,テミはトヨミの音約だともいわれる。「おもろさうし」には美称辞の「とよむ」が数多く見える。「とよむ」は「きこゑ」と同義で,名高いを意味する。漫湖に臨む丘陵上に那覇江奥の押さえとして,のちの南山王汪応祖が居城を築いた。この城をたたえて「とよみ城」と称したのが,のち地名になったという。
【豊見城間切(近世)】 王府時代~明治41年の間切名。
【豊見城村(近世)】 王府時代~明治41年の村名。
【豊見城村(近代)】 明治41年~現在の島尻郡の自治体名。
【豊見城(近代)】 明治41年~現在の豊見城村の字名。

![]() | KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7241165 |





