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豊見城路
【とみぐすくみち】


那覇(なは)市北西部,崇元寺門前の安里川河岸につくられた道。崇元寺の門前には,嘉靖6年(1527)の下馬碑があり,表には「但官員人等至此下馬」,裏に琉文で「あんしもけすもくまにてむまからをれるへし」とあった。そのためたとえ急使であってもそこで下馬したが,康煕6年(1667)従来の道の下側に新道を開き,急使の場合は乗馬のまま通れるようにした。この工事を行った奉行の名をとって豊見城路と名づけたといわれる。同18年の廻文によると,乗打御免となったのは急使だけで,他は豊見城路を通る場合でも下馬しなければならなかった。同57年に改修されて,石畳道となった(球陽尚敬王6年条)。大正初期まで,馬や人力車などが通っていたが,大正3年首里~那覇間を結ぶ沖縄電気軌道が敷かれた。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7241167