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今帰仁
【なきじん】


旧国名:琉球

方言ではナチジンという。沖縄本島北部,本部(もとぶ)半島の東北部に位置し,東シナ海に面する。「海東諸国紀」の琉球国之図には伊麻奇時利(いまきじり)と見え,その後,弘治14年(1501)の玉御殿の碑文や「おもろさうし」では「みやきせん」と表記され,夏子陽の「使琉球録」でも米牙磯仁(みやきじん)と書かれた。近世末期のペリー遠征隊の沖縄本島地図では,「Natchisin」とあり,その音を拾っている(ペリー訪問記)。三山時代の北山王の居城である今帰仁城(北山(ほくざん)城)が立地し,沖縄本島北部,奄美諸島(鹿児島県)を経て日本本土との交易,さらに東南アジアや中国との貿易にも参与した。山原(やんばる)と呼ばれる山がちな本島北部地方には珍しく,平坦な海岸台地と沖積平野が広がり,農業の生産力も高く,複雑な海岸に沿って,当時としては極めて良好な港にも恵まれていた。
今帰仁間切(近世)】 王府時代~明治41年の間切名。
今帰仁村(近世)】 王府時代~明治36年の村名。
今帰仁村(近代)】 明治41年~現在の国頭郡の自治体名。
今帰仁(近代)】 昭和20~48年の今帰仁村の字名。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7241286