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三津武嶽
【みつんだけ】


与那原(よなばる)町与那原にある御嶽。方言ではミチンダキという。与那原町と西原町との境に位置する運玉森の東側尾根にある。「由来記」には「与那原ノ,ミツダケ」と見える。また同書に見える友盛ノ嶽も三津武嶽のことだという説がある。「おもろさうし」には「みつたけ」と見え,「みつたけ」は「瑞嶽」の意で,関連オモロは2首。「おもろさうし」巻13‐151,No.896には,一あかるいのみつたけ(東方のみつ嶽) みつたけわ めより(みつ嶽は見え居り) まちよくあれ ころころ(真強くあれ男たちよ)又てたかあなのみつたけ(太陽の穴のみつ嶽)と謡われる。船旅にかかわるオモロの1首で,おそらく船上から航海の守護を祈って謡ったものであろう。御嶽は,与那原の浜の御殿山(聞得大君の休憩所)西北方の丘上に位置した。久高島へ渡る途中に遭難して日本に漂着した聞得大君が,帰国して与那原の浜に住み,死後当地に葬られ,御嶽になったという(由来記)。現在は子授けの神,子供の守護神として崇敬される。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7241795