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嶺間御嶽
【みねまうたき】


城辺(ぐすくべ)町友利にある御嶽。方言ではンニマムトゥという。「御嶽由来記」には,「男女神あまれ不ら泊主と唱 船路の為并諸願ニ付城辺之四ケ村崇敬仕候事」とある(平良市史3)。同書には,次のような由来が記されている。昔,宮古島南部,友利村後方のあまれ山のふもとに孤村があったが,ある夜大津波のため,村は全滅した。村人のうち,あまれ大つかさという女性が1人生き残り,草庵を結んで暮らしていたところ,平安名(へんな)崎(東平安名岬)宮渡の浜に漂着した大和人が,人家を尋ねて行くうちに大つかさに巡り合い,夫婦となった。それから子孫も繁盛し,あまれ村が始まった。嶺間山は夫婦が住居を構えたところといい,あまれ村はのち廃村となったという。麦の収穫を感謝する旧暦3月の麦プーズをはじめ年数回の祭祀が行われている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7241818