山川①
【やまがわ】

旧国名:琉球
沖縄本島,首里台地の西北端に位置する。かつて台地の下は入江であったと伝えられ,山川崎と呼ぶ地域にはサンゴ礁の奇岩が重なり合って,海岸線を思わせる地勢が残っている。地名は,山中に湧泉があることにちなむと考えられる。山川樋川など豊富な湧泉があった。沖縄考古編年前Ⅳ・Ⅴ期の山川貝塚がある。山川崎には,山川陵がある。その北隣には,尚豊王の生まれた金武按司家の拝領墓があり,天啓4年(1624)尚豊王の母后没後すぐに造営されたもので,「本覚山碑文」が造営の経緯を物語っている(県文化財調査報告書69)。「由来記」に前円覚寺住職菊隠禅師が当地に千手院を建て隠居したとあるが,その場所は未詳。同禅師は京都五山に学び,古渓和尚より菊隠の号を受けた名僧で,慶長14年の島津侵入の際王命を受けて和睦の大役を果たし,尚寧王が捕虜となった時薩摩に随行し,その功績により王子位を与えられた。同じく王に随行した喜安入道の「喜安日記」に「山川の千手院の傍に吾山庄のありけるに落付て」と記されており,彼の方丈も千手院の近くにあったことを伝えている(那覇市史資料1‐2)。
【山川村(近世)】 王府時代~明治29年の村名。
【山川(近代)】 明治29年~大正3年の首里区の字名。
【山川町(近代)】 大正3年~現在の町名。

![]() | KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7241956 |





