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葛(近代)


 明治22年~現在の大字名。はじめ宮野目村,昭和29年からは花巻市の大字。明治22年の戸数131・人口777。昭和7年の世帯数124・人口943(男464・女479)。当地はやや灌漑用水に恵まれた水田と地力豊かな畑地をもつ地帯だが,南に隣接する柏葉・田力・上似内などは用水に乏しく,大正期頃から当地内館前で北上川からの機械揚水が試みられている。昭和5年設立の宮野目耕地整理組合は,同地に大槻模な揚水場を設置し,葛大幹線水路・東宮野目線水路・田力線水路などの用水路を縦横に開削,宮野目耕地整理地区667町余の灌漑用水源となった(宮野目郷土史談下)。地割はもと佐渡川・上ノ山・長持・江刈・中谷地・神明・源平・新田・館前・尻引・檀ノ越・菖蒲田・細谷・野中・東野・弐合向・東ノ袋の小字に基づく1~17地割であったが,耕地整理事業の実施により1~19地割に変更。同39年西部台地に花巻空港が開港。同44年には北西部方八丁遺跡付近に県立花巻農業高校が移転開校した。同46年空港の拡張整備が確定し60余haの耕地がつぶれ,家屋の移転を余儀なくされた。これによって分断された当地域の交通は,方八丁隧道・源平隧道によって国道4号と連絡している。世帯数・人口は,昭和31年157・1,015(男505・女510),同40年175・921(男457・女464),同50年192・870(男422・女448),同57年143・692(男341・女351)。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典(旧地名編)」
JLogosID : 7253595