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泉(中世)


 戦国期から見える地名。置賜郡下長井のうち。天文7年御段銭古帳(県史15上)に「仁十貫文 いつミ」とあるのが初見。天文22年の采地下賜録(県史15上)によれば,遠藤筑後・同肥前・同備後・鈴木但馬・安久津孫二郎らの地頭領主の所領がある。遠藤氏一族の本領地と思われ,遠藤筑後は当地に居屋敷を有し,「山川并にさうせいはい(惣成敗)」も認められている。在家名としては,「四郎さゑもん・うきやう・とうはん・えちせん・かミやち・又五郎・下田・法花堂・やこ・下やち・にいの・木下・そう九郎・川原」の各在家が見え,「やくしたう(薬師堂)・はくろてん(羽黒田)・うきめん(浮免)・かうや・下かハら」などの地名も見える。天正12年下長井段銭帳(県史15上)では遠藤源五郎が5貫917文を上納しているが,瀬成田十郎兵衛の分750文が「当年はかり引」となっている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典(旧地名編)」
JLogosID : 7261765