100辞書・辞典一括検索

JLogos

20

叶水村(近世)


 江戸期~明治22年の村名。置賜郡のうち。はじめ蒲生氏領,慶長3年上杉氏領,同6年からは米沢藩領。外中津川に属す。村高は,文禄3年の蒲生高目録では41石余,「天保郷帳」584石余,「旧高旧領」882石余。なお蒲生高目録には,地内の二渡土・津中が蚊野水として155石余。慶長年間の「邑鑑」では,村高197石余,免3ツ,家数28間(うち役家3)・人数103。「上杉領村目録」では,村高878石余,本免2ツ1分,文政10年改反別24町余(うち田18町7反余・畑4町2反余),戸数16・人口209,馬13,漆351本・綿82匁余・蚕利36両。寺院は慶長年間創建の曹洞宗済広寺があり,同寺の本尊阿弥陀如来座像は平安末期から鎌倉期のものといわれる。ほかに当山派修験法性院(現在廃寺)があった。神社は八幡神社・石動神社・稲荷神社・熊野神社がある。明治6年済広寺内に叶水学校設置。置賜県を経て明治9年山形県に所属。同11年の一覧全図では,反別243町7反余,戸数47・人口254。明治11年西置賜郡に属し,同22年津川村の大字となる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典(旧地名編)」
JLogosID : 7262405