100辞書・辞典一括検索

JLogos

17

稲岡村(近世)


 江戸期~明治22年の村名。足利郡のうち。寛永2年幕府と旗本中根氏の相給,元禄2年幕府と旗本六角・中根氏の相給(ただし「元禄郷帳」では幕府,旗本荻原氏・中根氏の相給),享保元年幕府と旗本喜多村・六角・中根氏の相給を経て,宝暦12年からは旗本小笠原・喜多村・六角・中根氏の相給。村高は,「慶安郷帳」878石余(田777石余・畑101石余),「元禄郷帳」「天保郷帳」ともに1,130石余,「旧高旧領」1,131石余(小笠原銀次郎238石余・喜多村竜三493石余・六角雄次郎249石余・中根力十郎150石)。「改革組合村」では大沼田村組合寄場に属し,天保年間の家数79。天明年間の名主は勘助。明治4年栃木県に所属。「地誌編輯材料取調書」によると,村の広さは東西650間・南北607間,面積145町余,民業は,男は農業,女は農間に機杼をし,ほかに酒造1・質屋2・大工3・屋根葺5があった。また,地内には真言宗常慶寺・竜泉寺・医王寺,観音堂・地蔵堂,鎮守の八幡宮,秋葉神社があった。明治22年富田村の大字となる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典(旧地名編)」
JLogosID : 7277783