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加村(近世)


 江戸期~明治22年の村名。下総国葛飾郡のうち。小金領に属す。はじめ旗本本多氏領,元禄元年舟戸藩領,同16年沼田藩領,享保15年からは田中藩領。村高は,「元禄郷帳」366石余,「天保郷帳」「旧高旧領」ともに369石余。水戸街道小金町の助郷村。小金牧野馬御用は高田台牧・上野牧に野役。江戸川通りには川岸場があり,船問屋や船宿運上金を納める舟運業者がいた。寛保元年の郷差出帳に「一問屋壱人 百姓平兵衛 是ハ奥州,出羽,下野,常陸より荷物布施村江揚り,右村より当村河岸江附送り荷物,古来より諸束り候」とあり,利根川沿いの布施河岸(現柏市)と陸路で連絡していた。元禄年間の家数30,元文年間では44,延享年間では50(加村誌)。延享元年には江戸川通りに流作場新田12町9反余が開かれ,検地を受けた。神社は大宮大明神。寺院は真言宗善照院,浄土宗光照寺・経泉寺・理法院。明治6年千葉県に所属。同11年東葛飾郡に編入。なお同2年葛飾県,同4年印旛県の県庁が置かれた。同5年の戸数121・人口792。同7年加村小学校創立。明治22年流山町の大字となる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典(旧地名編)」
JLogosID : 7292505