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市村(近世)


 江戸期~明治9年の村名。佐久郡のうち。はじめ小諸藩領,元和8年徳川忠長領,寛永元年小諸藩領,天和2年幕府領,元禄16年岩村田藩領,同17年幕府領,正徳元年からは岩村田藩領。村高は,「天正貫之帳」278貫,「正保書上」498石余,「元禄郷帳」「延享高書」「天保郷帳」「旧高旧領」ともに878石余。「正保書上」に見える下曽根村は,市村と市村新田が明治9年合併して市田村となった時の記録に「下曽根村と云は慶長の後,亡村すと雖も村名なお存し,維新前旧幕府県官地の内一村なり」とあって市田村の鷺林地区にあったとされている(県町村誌)。寛延元年の御領内惣括大意差出帳(北佐久郡志資料集)によれば,高878石余(うち247石余は新田)・反別78町余,田高37石余・反別52町余,畑高241石余・反別26町余,家数81(百姓66・無高8・寺1・山伏4・道心3)・人数319,馬18などとある。神社は諏訪社など,同社は産土神で岩村田藩主より年々米5升を与えられた。寺院は天台宗東栄寺。明治4年岩村田県を経て長野県に所属。同7年調べの反別は田46町余・畑29町余・屋敷2町余・林26町余・原野4町余の計109町余で高878石余。同9年市田村の一部となる。




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「角川日本地名大辞典(旧地名編)」
JLogosID : 7337928