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起町(近代)


 明治29年~昭和29年の中島郡の自治体名。大字は編成せず。明治39年小信中島村・三条村と大徳村の一部を合併し,起・小信中島・三条・北今・東五城・西五城・冨田の7大字の編成となる。明治39年合併時の戸数1,710・人口1万1,398。昭和15年の世帯数3,252・人口2万1,178。明治42年起商業銀行を尾張織物銀行が合併し起銀行となる。大正13年一宮~起間に名鉄蘇東線が開通。明治30年以降織物業およびその関連産業を中心に発展。江戸期から続く木綿織物は,同40年に石油発動機を導入。絹織物・絹綿交織物は,新しい意匠や技術が次々と開発されて発展,特に大正5年より鉄製動力織機が多数使用されて急速に近代化した。毛織物は染色整理技術が整うにつれ当地方の中心産業となり,同年電力使用と同時に広幅織機が輸入され,セル・フランネル・モスリンなどが織り出され工場の規模・生産額も急激に拡大した。大正7年に起町共同炊事組合,昭和4年起町織物連合会が発足。織物工場数・従業員数・生産額は,昭和元年289,男878・女2,560,1,500万円余,昭和10年471,男1,127・女4,957,4,600万円余,同26年1,034,男3,120・女5,904,171億円余。昭和30年1月1日尾西市の一部となり,町制時の7大字は同市の大字に継承。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典(旧地名編)」
JLogosID : 7355579