100辞書・辞典一括検索

JLogos

16

木之本村(近代)


 明治22年~大正7年の伊香郡の村名。木之本村ほか4か村戸長役場の管轄区域が合併し成立。大字は旧村名を継承し,木之本・黒田・千田・田部【たべ】・広瀬の5大字を編成。村名は「木之本村は本郡の名邑にして北国往還筋著名の宿駅なるのみならず合併各村中の大村なるを以て其名を採」った。村役場は大字木之本に設置された。木之本村は「諸官庁並びに停車場の開設と共に交通の便大いに開け,物資の集散益々増加し,随て商工業を営むもの益々多数」となり,「伊香郡の首府」として「郡内各村の枢要の地」となった。その結果「京阪神・名古屋・東京・横浜・金沢地方と商取引(中略)の通信には既に久しき以前より村名を以てせず町名を襲用する常態」であり「戸数千百二十一人口五千五百二十六を有し,商工業者と農業との比較は漸次前者の数を増加し,人家整然連担櫛比し宛然市街の形を為し,運輸交通の機関に富み,付近一円の需用供給を司り」(町制施行稟請書),郡役所をはじめとする多くの官公庁を有していた。大正7年木之本町となる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典(旧地名編)」
JLogosID : 7370070