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中島村(近世)


 江戸期~明治22年の村名。山城国紀伊【きい】郡のうち。村高は,「正保村高帳」「元禄郷帳」「天保郷帳」とも524石余。「元禄村別領主帳」では,女院領・転法輪三条家領。「享保村名帳」の領主別内訳は八十宮領237石余・転法輪家領200石・幕府領玉虫左兵衛代官支配新畑11石余とも86石余。「旧高旧領」では転法輪三条家領200石・元京都守護職役知324石余。当村の運輸使用牛車数は11,うち1両は肝煎車で無役。元禄9年,車持ち困窮につき幕府より700両の借付けがなされた際,当村は牛数27匹に応じて67両2分銀64匁余を割り当てられている(京都大概覚書)。明治元年京都府に所属。同5年の戸数43(市町村合併史)。「府地誌」によれば,当村域は東西8町余・南北9町余,田33町余・畑4町余・新畑1町余,戸数44・人数231。物産は蘿蔔8,000貫・蕪菁4,300貫・茄子4,800貫・菜種150石で,多くを京・伏見に移出した。社寺には,真幡寸神社・浄土宗常念寺がある。同21年の戸数54(市町村合併史)。同22年下鳥羽村の大字となる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典(旧地名編)」
JLogosID : 7378442