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上村(近世)


 江戸期~明治22年の村名。吉野郡のうち。江戸初期に野川村が分かれて成立したと思われる。幕府領。村高は,「元禄郷帳」「天保郷帳」ともに56石余。「旧高旧領」では十二村のうちと注記される野川組175石余のうち。「大和志」に属邑1とあるのは天狗木茶屋とみてよい。高野への往還に利用された峠村をなしていたからである。古くから高野山と大峰山を結ぶ古道(北高野街道)が通じる。明治9年の戸数33・人口167。同15年頃の田4町1反余・畑2町7反余・宅地6反余・山地18町余・秣山47町余,戸数33・人口167(男85・女82),牝牛9,寺院は虚空蔵院,物産は米61石余・裸麦6石余・小麦2石余・大麦8石余・粟3石余・稗6石余・黍2石余・大根150貫・氷豆腐280荷(町村誌集)。同22年野迫川【のせがわ】村の大字となる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典(旧地名編)」
JLogosID : 7398875