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坂田(近代)


 明治23年~昭和15年の鷺田村の大字名。明治24年の戸数314・人口1,485(男729・女756),幅員東西1里5町・南北14町。倉庫12,寺1,水車場1(徴発物件一覧)。役場および巡査駐在所が字櫨ノ股【はぜのまた】に置かれた。特産物は製紙であり,江戸中期には南部伊平が紙漉きを始めたが,明治初期の頃中村喜多蔵が藁紙の製造を始めて一層盛んとなった。また内海洋三郎は金刀比羅宮社務所の用聞となり,御守札や金字を漉き込んだ用紙を製造していたという(新撰讃岐国風土記)。昭和10年鷺田村の工産額の9割以上は製紙産額で,その価額は,150万円に達していた。ちなみにこれは同村の麦の生産価額の2倍に相当する。小学校は鷺田・勅使・馬場の3校が合併して,明治39年鷺田尋常小学校となり,字橋詰に校舎が新築された。昭和10年の学級数21・児童数1,064(男子525・女子539)。明治42年青年夜学が開設されたが大正元年に実業補習学校となり,大正8年農業補習学校と改称した。昭和10年の学級数6(男子5・女子1)・生徒数167(男子131・女子36)。昭和15年高松市西春日町・松並町・峰山町・西ハゼ町・紙町となる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典(旧地名編)」
JLogosID : 7429588