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蓮如寺村(中世)


 織豊期に見える村名。長岡郡のうち。天正16年の江村郷地検帳では,「蓮如寺村」として106筆が見え,当村分の面積は8町9反余,屋敷数28。岡豊城北麓の重要な地であるため長宗我部氏の重臣の屋敷があり,同地検帳によると,蓮如寺には長宗我部元親の連歌の師蜷川道標が住居し,その西方には元親の室の兄石谷兵部少輔の「石谷殿御土居」と西の土居があり,谷忠兵衛の屋敷である「谷御土居様」も見える。岡豊山の北麓には長宗我部氏先祖の墓所と国親夫妻の菩提寺の瑞応寺があった。ほかに蜷川道標が勧請したといわれる天講天神社がある。同地検帳には「大谷口ノ村」として28筆,面積2町余うち本田1町7反余・出田2反余,「奥谷村」として30筆,面積2町7反余うち本田1町7反余・出田9反余,「下野村」として11筆,同村分の面積6反余が見え,「大谷口ノ村」は江戸期の「土佐州郡志」の小野村・蓮如寺村の小村に大谷口村があり,同村と奥谷村・下野村の3村は江戸期には蓮如寺村のうちとなったと思われる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典(旧地名編)」
JLogosID : 7437813