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高野村(近世)


 江戸期~明治22年の村名。豊前国田川郡のうち。小倉藩領。糒【ほしい】手永に属す。もとは中津原村の一部であったが,のちに分村した。「人畜改帳」「正保国絵図」にはまだ村名は記載されていない。村高は,「元禄国絵図」601石余,「天保郷帳」849石余,「旧高旧領」872石余。嘉永5年の家数78・人数300,牛馬40。地内には貴船神社・曹洞宗不動寺・真宗大谷派法音寺,浄土宗薬師堂,日蓮宗観音堂がある。享保飢饉の餓死者は68人(開善寺過去帳)。文政10年頃,皿山で田香焼という陶器が造られた。文政~万延年間にかけて平石湯山は湯山堂を開く。明治11年の戸数102・人口468,「豊前村誌」によると,その頃の牛馬58,民業は農業87戸・工業4戸・商業1戸・日雇業6戸,物産は米・麦・櫨実,田香焼1,500個・柴茶など。同22年勾金村の大字となる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典(旧地名編)」
JLogosID : 7441224