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稗田村(近世)


 江戸期~明治22年の村名。松浦郡のうち。はじめ唐津【からつ】藩領,慶安元年幕府領,同2年からは唐津藩領。村高は元和検地では増高15石余を加え538石余,「正保国絵図」では787石余,「天保郷帳」では566石余,「旧高旧領」では569石余。地内を通って駒鳴峠を越え長崎に至る山路は,唐津藩にとっては長崎に通じる最短通路として重視され,波多八幡神社前には一里塚があった(北波多村史上)。寺は浄土真宗本願寺派松尾山真行寺(慶長9年3月創建)。明治4年唐津県・伊万里【いまり】県,同5年佐賀県,同9年三潴【みずま】県・長崎県を経て,同16年佐賀県に所属。「明治7年取調帳」では,枝村に岸山村が見え,「郷村区別帳」では,岸山村の枝村として見える。「明治11年戸口帳」によれば,1村として見え戸数69・人口340。明治7年小字家石付近に,上層炭のみを採掘する小規模炭坑が開かれる。明治11年東松浦郡に属し,同22年北波多【きたはた】村の大字となる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典(旧地名編)」
JLogosID : 7446420