100辞書・辞典一括検索

JLogos

20

漆村(近世)


 江戸期~明治22年の村名。大隅国始羅郡蒲生郷のうち。村高は寛文4年「郡村高辻帳」では399石余,安永7年「三州御治世要覧」では859石余。「天保郷帳」では399石余,「旧高旧領」では1,106石余。漆村御検地竿次帳によれば延享2年の村高730石余,門数25・人口141,安永2年の村高706石余,門数25・人口152(原田直哉覚書)。「蒲生郷土誌」によると嘉永6年人口197,明治3年戸数59・人口191,明治11年戸数168・人口870(旧郷士人口を含む)。明治14年「姶良桑原囎唹郡役所管内一覧」によれば,戸数169,うち士族106・平民63,人口783,うち士族491・平民292。島津義弘は久末村の蒲生城を要害の地として修築した頃当村に士50人を移居させ,射場を置いたという(三国名勝図会)。近世初頭,当村に集団移住をした住民たちは,竹牟礼に稽古所を設けて剣術・柔術・弓・乗馬を主とした武芸を修練した。明治初年に竹牟礼の稽古所に創設された小学校は,次第に整備拡張されて同12年に飯留小学校となった(蒲生郷土誌)。同22年蒲生村の大字となる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典(旧地名編)」
JLogosID : 7461398