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副田村(近世)


 江戸期~明治22年の村名。薩摩国薩摩郡入来【いりき】郷のうち。村高は,享保9年検地帳では1,687石余,「天保郷帳」では2,475石余,「旧高旧領」では1,782石余。また,享保検地の際の門数42・屋敷数3,人口男137・女103,馬129・牛6,門高1,185石余・浮免高998石余。江戸中期シラス台地の開墾が著しく,「新町」のような新集落が形成される。新町は郷士集落で,領主入来院氏の貧窮郷士救済策成果の一事例ともいえる。建徳2年の「入来文書」に副田湯と記されて以来温泉で著名。入来温泉(湯河内温泉)は8か所に湧出,「湯性温和にして,脾胃虚弱の人によし,能く癪気を治す」といわれ,浴客のための宿があり,領主から湯守が2人派遣され管理されていた(三国名勝図会)。特産物としては,「副田煙草」がある。寺社には,応永3年建立の真言宗松林寺,宝治年間神子禅師の開山で慶長年間中興された曹洞宗寿昌寺,同宗蓮昌寺,臨済宗定永寺,応永3年本田隼人佐の勧請の諏訪上下大明神社,入来院重時を祭神とする重来明神社,湯元権現社,妙見社などがある(同前)。「県地誌」では,戸数280・人口1,215,うち士族754・平民461,牛84・馬300,小学校は中央部にあり生徒数男50・女12,戸長役場は北部に置かれ,物産としては米・陸米・糯米・小麦・裸麦・粟・蕎麦・甘藷・実綿・麻・茶・煙草・果実など。明治22年入来村の大字となる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典(旧地名編)」
JLogosID : 7462438