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越中渡
【えっちゅうわたし】


十勝川中流にあった渡船場。十勝地方音更(おとふけ)町南部の宝来(ほうらい)と帯広市北東部とを結んだ。5万分の1地形図の明治42年部分修正図,大正9年測図などに地名が残るが現在はない。「帯広市史」によると,当初は私設丸木舟渡しで,明治32・33年頃官設の和船となり,運賃は大人片道2銭,子供1銭,日帰りの戻りは無料であった。明治30年,十勝川に合流する札内川の上流側に石川県の加賀団体30戸,合流点付近に富山県からの単独移民30余戸が入植。渡し名は移民の出身県に由来するともいう。越中渡の所在地の西1kmには国道241号の通る十勝大橋があり,帯広市市街地と音更町を結ぶ。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7600064