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濃昼山道
【ごきびるさんどう】


石狩地方の厚田村と浜益村を結んだ道路。海岸沿いに厚田村から浜益村へ至る道のうち,厚田の安瀬(やそすけ)から浜益の濃昼の間約10km余の山道をいう。ニシン漁で栄えたアツタ場所の請負人浜屋与三右衛門が海崖下に散在する番屋への補給路として,安政4年自費で開いた。これにより,北の雄冬(おふゆ)山道の開通と合わせ,札幌~留萌(るもい)間の海岸道が成立した。厚田・浜益の漁村を往来する行商人らは,急な山腹を屈曲する山道に難渋することが多く,西海岸の難所の1つとして知られたが,他に迂回路のないことから長く利用された。昭和37年から山道の海岸沿いへの移設工事が始まり,多くのトンネルを掘削して同46年に国道231号が開通し,厚田~浜益間の交通は一新された。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7600155