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苫小牧東港
【とまこまいひがしこう】


苫小牧市の東方と胆振(いぶり)地方厚真(あつま)町の西端を占める港。厚真川河口に造成されつつあり,現在実現している施設は,河口の東に延びる防波堤,河口西の厚真石炭専焼火力発電所,その地先埋立地にできたコールセンターのみで,第3期北海道総合開発計画に基づく苫小牧東部大規模工業基地の開発に伴う掘込港となる予定。苫東工業基地は北海道の工業生産の飛躍的拡大と,産業構造の高度化を推進する先導的開発の役割を担うもので,内陸の原野1万2,650haに工業用地を中心に緑地・道路を配置し,東港と結ぶ計画で,昭和44年から用地買収,港湾建設が進められたが,経済の低成長期に入り,企業誘致の見込みが薄く,実現は困難視されている。用地の一部は苫東石油備蓄基地に転用されて巨大なタンク群が並び,いすゞ自動車のエンジン組立工場が誘致された。昭和60年はじめオーストラリアから海外炭第1船が入港,安価な海外炭を取り扱うコールセンターが始動した。しかし道路未整備のため東港と内陸後背地の結合に難点があり,港湾としての機能発揮は今後の課題。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7600318