100辞書・辞典一括検索

JLogos

16

北上大橋
【きたかみおおはし】


北上川に架かる橋。国道284号が通過。一関市弥栄(やさかえ)谷起(やぎ)と東磐井郡川崎村薄衣(うすぎぬ)諏訪前を結ぶ。昭和8年起工,同13年7月完成。橋長205m,幅員6m。鋼アーチ,鋼桁,コンクリート橋。工事は東京浅野造船所が請け負う。昭和10年8月完成間近にして北上川の増水で落橋したが,すぐに工事を再開して完成した。架橋以前は薄衣渡船場があり,渡船賃は薄衣(現川崎村)・弥栄(現一関市)両村民が年間夏にかつさ麦5升,秋にうる籾5升を納め,それ以外の人は船賃2銭,馬5銭であった。後に県営となった。藩政時代の薄衣港は伊達藩・田村藩の御蔵が建ち,年貢米積出し,塩・雑貨の移入にあたるとともに宿場として栄えた。明治18年に石炭蒸気船が導入され,石巻間1日2~3回,狐禅寺間1日7~8回の定期便が就航。狐禅寺間は明治37~38年頃に発動機船となる。大正14年大船渡線が開通して舟運はかげりをみせ架橋の世論が高まった。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7600684