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川口川
【かわぐちがわ】


仙北(せんぼく)郡太田町・仙北町を流れる川。岩手県境の鹿ノ子山(938m)・杉崎権現山(772m)に始まる。北の又沢・日倉沢の渓流は,南側の黒沢大台山(833m)・永代鉢山(532m),北側の兎岱大台の連山の懐をえぐり取って川口川となる。太田町永代から西に向けて川口川扇状地千本野(せんぼんの)を広げ,三本扇で真昼(まひる)川を入れる。さらに下って仙北町元田茂木で矢島川とともに丸子川に合流する。川口渓谷は軽石・凝灰岩が非常に多く,緑色の石として,流紋岩とともに川口石の名で愛石家に珍重されている。通称二股の沢に囲まれた権現山の南東に川口鉱山がある。宝永3年佐竹藩で採鉱して以来,主として銅鉱山として栄えたが,明治以降はあまり振るわず,第1次大戦後に休山。昭和12年再び採鉱し,鉄索によって馬立場の選鉱場に運ぶなど,一時盛んであったが,昭和30年閉山した(太田町百年誌)。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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