川井橋
【かわいばし】

只見川に架かる橋。県道山都柳津線が通過，耶麻(やま)郡高郷(たかさと)村と山都(やまと)町を結ぶ。喜多方市と耶麻郡西会津町を結ぶ最短距離の橋であり，高郷村民にとっては只見川によって分断されていた大字川井・西羽賀と大字大田賀を結びつけた産業・経済面での重要な橋でもある。昭和47年，総工費２億1,900万円を投じ建設されたトラスランガー橋。長さ141.6m・幅6.5m。橋桁の上20mまで鉄骨を組み，オレンジ色のこの橋は高郷村のシンボルともなっている。約300年続いた渡し舟を廃止し，橋を建設する際，この地域の経済圏の舘ノ原地区に架橋を望む声が強かったが，阿賀川の合流地点で川幅が広いことと，地盤が軟弱ということから現在地に決まった。橋ができるまでは行き止まりの県道であり，車は狭い西羽賀橋まで行かねばならず，山都・喜多方方面に行く際には大半の人は国鉄磐越西線の汽車を利用していた。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7601252