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智頭街道
【ちずかいどう】


上方(かみがた)往来ともいう。鳥取から智頭・駒帰を経て志戸坂峠を越え,播州の平福に通じていた。智頭に達する街道という意味で智頭街道と呼ばれた。鳥取藩の参勤交代路で,いわゆる大名道路である。鳥取城外郭の智頭口惣門の石橋を渡り,片原町・本町・二階町・元魚町・川端町を直交し袋川に架かる智頭橋を渡り川外に出た(この道を境に城下町を上下に分け上分20町・下分20町とした)。次いで瓦町・今町の棒鼻に出て富安・吉成の茶屋の間を通り,大曲で城下に名残を惜しみ,叶・国安を経て円通寺に達する。ここに「下の渡」があって舟で千代(せんだい)川を渡り(川幅28間),土手伝いに袋河原に至り,河原を経て渡一木(わたりひとつぎ)で「上の渡」(川幅30間)により千代川右岸に移る。宿駅釜口・同用瀬(もちがせ)を経て同智頭に達した。次いで国境の宿駅駒帰(番所もあった)に進み志戸坂峠を越えて美作国に至り姫路へ向かった。現在狭義には鳥取地方裁判所前から智頭橋に至る道路を智頭街道と呼ぶ(県史・千代川史・河原町誌)。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7605627