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早島道
【はやしまみち】


倉敷市街地と都窪郡早島町を結ぶ道。途中から帯江観音への道が分岐するところから観音道ともいう。また,早島では倉敷往来と呼ばれ,早島から幕府領倉敷への商人の道であった。早島で金毘羅道と接続し,岡山や下津井へ通じていた。倉敷の東町から羽島―日間―中津に至り,六間川を渡って,五日市―中帯江(以上倉敷市)―弁才天を経て早島に至る。中帯江から分岐した道は,安産に霊験あらたかな真言宗不洗観音(帯江観音)の参拝道となっていた。狭義の観音道はこの区間をいう。五日市の片山付近から早島に至る道は,16世紀につくられた宇喜多堤の堤防上であり,片山の南の六間川は17世紀中期に完成した沢所といわれる倉敷市中庄付近の低湿田の排水路であった。起点の東町は,江戸期の商人町の旧観をよく残している。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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