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西長門海岸県立自然公園
【にしながとかいがんけんりつしぜんこうえん】


大津郡油谷(ゆや)町・豊浦郡豊北(ほうほく)町の海岸地域で,県の北西端に位置する公園。昭和44年8月1日県立自然公園に指定された。面積3,665haの公園区域は,全区域が開発等に規制のある特別地域である。公園内の海岸線は変化に富んだ複雑な屈折を見せる。油谷町の向津具(むかつく)半島は,北西方向に長さ約10km,幅3~7kmで日本海に突き出ている。半島北側は日本海の波食や風食による断崖・奇岩・奇礁が見られ,国の天然記念物および名勝の竜宮の潮吹き,本州最西端で磯釣り場となっている川尻岬,玄武岩が柱状節理をなし国の名勝および天然記念物の俵島が主な景観地。半島南側は,点在する緑の松に覆われた島々と,白砂の波静かな天然の良港に恵まれた油谷湾をつくる。粟野港と向津具半島の久津・大浦間には町営渡船が運航している。豊北町の海岸には,全国でも大規模な弥生時代の集団墓地,土井ケ浜遺跡があり,国史跡に指定されている。また付近は,夏に海水浴場・キャンプ場としてにぎわう。鵜渡来地として国天然記念物に指定されている土井ケ浜北方約2kmの壁島,海士ケ瀬戸を約2km隔てて角島がある。角島はキャンプ場や釣場のある景勝地で,西端に一等灯台がある。角島の北岸はハマオモトの分布北限地であり,牛の放牧場としても知られる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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