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祖谷山
【いややま】


旧国名:阿波

古くは祖山・弥山・伊屋山とも書いた。剣山に源を発する吉野川支流祖谷川沿いの標高500~1,000mの山腹から,横谷を形成し北流する吉野川が大歩危峡にかかる中流右岸の西南斜面にかけて位置する。地名の由来については,忌部神の住むところでオヤマ(祖山)としたという説(名神序頌),阿波を四国の祖としその祖山だという説(祖志),祖山は弥山すなわち伊夜彦神にもとづくという説(阿波国古義略考),祖谷山はノリトヤマで祖谷はその母山であるところからきたという説(践祚大嘗祭御贄考),ソヤマ(背山)つまり背面の地であるという説(西祖谷山村史),「いよいよ」すなわち重畳する山々の状態に由来するという説(東祖谷山村史)などがある。地内各地の地名は,当地を開拓したと伝える恵伊羅御子と小野老婆の事蹟によるとされる(祖谷山旧記)。地内西端,榎(現西祖谷山村)には古墳とみられる場所があり,明治頃厚さ6cm・広さ1mの炭の層,複式の石棺,人骨が出土した。また同地区には銅鐸と銅鉾が,久及(現西祖谷山村)には銅鉾が保存されていたという。また安徳天皇伝説をはじめとする口承文芸,古語を残す方言,第2次大戦前まで行われていた焼畑など,民俗学・社会学的な資料も豊富である。
祖山(中世)】 南北朝期から見える地名。
祖谷山(近世)】 江戸期~明治12年の村名。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7606410