薦野峠
【こものとうげ】
古賀市薦野と鞍手郡若宮町犬鳴を結ぶ峠。標高515m。大根川と犬鳴川の分水界をなし,峠東方に三郡山地に属する西山がそびえる。江戸期には,福岡藩の武器の材料として,砂鉄を遠賀(おんが)郡の芦屋方面や宗像(むなかた)郡などから峠を越えて犬鳴川源流部に運び,精錬したのち犬鳴峠を経て福岡へ送るコースの要地であった。戦後,犬鳴峠が道路改修やトンネル開通により福岡地方と若宮・宮田・直方方面を結ぶ主要道となり,薦野峠は荒廃した。
| KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7607197 |