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地蔵
【じぞう】


前原市と糸島郡二丈町の境界にある山。標高675.3m。花崗閃緑岩からなる。背振山地の羽金山と女岳を結ぶ尾根から分岐した小尾根上のピークで,東側は急斜面となって雷山川上流の川付川の急な谷に至り,地獄と呼ばれる。地元でも,地蔵という山名を知る人は少ないが,山の東斜面は前原市の川付や瀬戸の共有林で杉が育ち,白糸(旧小蔵)から小蔵林道が谷沿いに通る。西側は比較的緩傾斜で二丈町満吉の唐原(とうばる)に至り,唐原林道が尾根筋西側の県有林に通じる。白糸も唐原もともに山間の小盆地で北側はかなりの傾斜で山麓に至る。近年,北麓の二丈町波呂からも中腹へ林道が延びたが,林道から頂上への道は不明瞭で訪れる人もない。唐原は平重盛の内室と二息女の落ちのびた里と伝え,波呂には重盛内室および二息女の位牌と重盛の遺品という品を有する竜国寺がある。竜国寺南方に鳴滝がある。この滝は地蔵を源とする羅漢川の上流にあたり,東の不動滝とを結ぶ滝線上に位置する。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7607206