中木室組
【なかぎむろぐみ】

旧国名:筑後

(近世)江戸後期の組名。久留米藩領における広域行政区画である大庄屋組の１つ。筑後国三潴(みずま)郡のうち。八丁牟田組，ついで上木佐木組と称した。当組に所属する村は，文化４年には大坂井・小坂井・中木室・東田口・西田口・兼木・絵下古賀(えげこが)・（下）牟田口・（上）牟田口・荻島・八丁牟田・鬼古賀・下木佐木・上木佐木・上八院の15か村（農政農民史料集）。宝暦年間頃の「在方諸覚書」によれば，上木佐木組と見え，所属村は13か村，古高１万4,110石余・役高１万1,383石余。文化４年の石高（内検高）は本地１万5,174石余・開方921石余，反別は本地627町余（うち田608町余・畑田７反余・畑８町余・居屋敷９町余），この物成4,819石余，開方39町余（うち田37町余・畑田２反余・畑１町余），この物成267石余（農政農民史料集）。宝暦７年には八丁牟田組と見え，竈数704（御旧制調書／久留米市史）。大庄屋は，元禄８年に八丁牟田村利右衛門（家勤記得集／同前），宝暦年間頃は富松正助が上木佐木組を立てた（在方諸覚書）。天保12年に熊本氏に交代し，中木室組と称した（矢賀部家文書／久留米市史）。現在の大川市・大木町の各一部にあたる。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7607282