100辞書・辞典一括検索

JLogos

11

三角浦街道
【みすみうらかいどう】


宇土(うと)市と宇土郡三角町を結んだ道路。宇土半島の山地中央部を宇土町から三角浦へ通じ,明治中期頃まで利用された。宇土郡地図(県立図書館蔵)によれば,宇土町から轟の石橋―扇谷―阿保峠―網引―網田(おおだ)―枝折神(網田と郡浦の境)―上中村―中村―三角浦のルートで,上中村に番所が置かれた。ほかに枝折神から八柳川沿いの,わくど石ルートがあった。街道は生活関連道路であったとみられるが,天草・島原の乱で郡浦(こおのうら)へ熊本藩の軍勢が移動集中した際は,この街道を利用したという。明治32年のちの三角線の開通で衰退し,現在ではこのルートを確認するのは困難。枝折神の石地蔵やわくど石にその面影を残す。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7607775