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東郷橋
【とうごうばし】


川内(せんだい)川に架かる橋。薩摩郡東郷町の中心をなす舟倉と川内市楠元町とを結ぶ。県道市比野東郷線が通過し,国道267号に連絡する。昭和10年12月に着工し,同12年12月28日に完成した鉄橋。総工費10万円。全長148.9m・幅5.1m。通行可能な車両の重量は最大で8tである。大正13年,国鉄宮之城線が川内~樋脇間に開通し,楠元駅が開設されたことから,川内川による交通遮断解消のため東郷村議会は川内川架橋を議決し県の認可を得た。しかし,設置地点をめぐって紛糾を起こし昭和10年まで架橋が遅れた。架橋以前の川内川の交通は川舟に依存し,渡し場は東郷町舟倉の場合,対岸の楠元への渡しと川内~宮之城間の貨客専用の舟運の渡船場が現在の橋より下流地点にあった。なお架橋により楠元駅は東郷町の表玄関駅となり,昭和25年度の乗降客数は37万5,336人を数えたが,現今は赤字路線となり宮之城線の廃止は時間の問題とされている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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