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人体通信
【じんたいつうしん】


人体が微弱な電流を流す性質を応用して通信ケーブルの代わりとして使い、近距離のデータ通信に用いる技術。接続先の切り替えなどが直感的に行なえることや、接続・非接続の確認が自らの感覚として確認できるといった特徴がある。日本では松下電工やNTTが技術開発を行なっている。{LF}松下電工の方式は、人体の体内電流の変化を利用する。送信機から、人体に無害な体脂肪計程度の電流を流すことで体内電流を変化させ、受信機で変化を読みとることで人体通信を実現している。{LF}NTTの方式は、人体表面の電界の変化を利用する。送信機・受信機ともに絶縁体を介して人体に接触させ、送信機から電圧をかけることで人体表面の電界を変化させる。受信機では「フォトニック電界センサー」と呼ばれる装置で電界の変化を読みとり、電気信号に変換することで人体通信を実現している。人体に直接電流を流すわけではないが、携帯電話などの電子機器と同様に、人体内部に(総務省の安全基準を下回る無害な)誘導電流が発生する。{LF}人体通信の応用には、レジなどの商品管理システムへの導入が考えられており、商品のタグに手で触れると、身につけた装置に商品の情報が蓄積され、その後別の装置に手で触れるだけで商品の情報を入力できる、などの使い方がされる。また、電子キーなどでロックを解除する際に、電子キーを取り出すことなく開錠装置に手を触れるだけで認証が行なえるようにする、などの応用も考えられている。
◆関連用語
データ;NTT;携帯電話;システム;タグ;ロック;認証




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