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LCA
【えるしーえー】


Life Cycle Assessment

LCAとは、対象となる製品を生み出す資源の採掘から素材製造とその生産だけでなく、製品の使用・廃棄段階までの全体プロセスを考慮し、資源消費量や排気/廃棄物量を計測し環境への影響の度合いを評価する手法である。実際に製品やサービスの使用段階だけでなく、目に見えない全体の流れの中での実質的な環境負荷を考慮することが特徴である。LCAを実施する目的は主に、自社製品の環境への影響を知り製品開発や生産プロセスの改善等を社内で実施すること、および、LCAの分析結果を外部へ公表し環境負荷の削減の努力を訴求することである。LCA自体の実施方法にも目的に応じたアプローチが2つある。1つは、&wc1;対象とする製品のライフサイクル全体で環境側面を評価する方法である。このアプローチが最も一般的であり、環境負荷を削減するためにカギとなる作業プロセスやホットスポットの発見と改善を目的としている。もう1つは、&wc2;自社の旧製品や他社の製品と比較する方法で、そこでライフサイクルに生じる異なる側面を捉え、部分的な調査をすることも可能である。具体的に&wc1;のアプローチで「冷蔵庫」を検討してみる。対象プロセスは冷蔵庫の部材製造、組立、製品・廃製品の輸送、廃棄がある。また間接的に関わる部分として、製造に必要な素材、電力・燃料、使用段階に消費される電力、さらに輸送に必要な燃料までが領域として該当する。本領域の中で使用した素材、電力、燃料をつぶさに計算し評価を行う。
1998年、経済産業省がLCA国家プロジェクトを開始して以来、LCAは企業や産業界の生産者の立場から「持続可能な生産」の手法として扱っていたが、今後はより消費者の視点に立った手法が必要であろう。製品・サービスを受け取る側の使用者の視点から、従来の自動車の製造・販売という事業形態以上に、自動車のリース、およびカーシェアリングなどの異なるシステムとの比較検討も始まるのではないだろうか。




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「日経ビジネス 経済・経営用語辞典」
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