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CO2回収・貯留(CCS)
【しーおーつーかいしゅうちょりゅう;しーしーえす】


Carbon dioxide Capture and Storage

火力発電所や製鉄所などの大規模排出源から二酸化炭素を分離して回収し、地中や海中に貯留する技術。IPCC(気候変動に関する政府間パネル)は、2005年9月に公表した特別報告書で、CO2回収・貯留(CCS)を「大気中の温暖化ガス濃度を安定化させる主要な対策の1つ」と位置付けた。ただ、海中への貯留はNGO(非政府組織)の反対などで実海域での実証が中断、北欧諸国は周辺海域でのCCSを禁止している。そのため地中への貯留を探る動きが活発化。欧米諸国や産油国などで商業、研究ベースで進められている。日本では、地球環境産業技術研究機構(RITE)が技術開発やデータベースの構築を担う。海洋でのCCSを可能にするため、海洋汚染防止法が07年5月に改正され、CCSに関する許可制度が創設された。CCSに対しては化石燃料の消費をかえって助長しかねないとして、本質的な温暖化対策ではないとの批判もある。




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「プロフェッショナル用語辞典 環境テクノロジー」
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