エアロゾル
【えあろぞる】

aerosol
大気中に浮遊する微小粒子のこと。火山灰や中国の黄砂など自然起源のものから、ディーゼル車の排出ガスの黒煙など人為的な汚染物質まで多岐にわたる。
粒径が10マイクロメートル(μm)より小さいものを浮遊粒子状物質(SPM)、大きい粒子を含むと浮遊粉塵(SP)と呼ぶ。2.5μm以下のエアロゾルはPM2.5と呼ばれる。エアロゾルは大気汚染や人への健康被害を引き起こす。自動車や工場から出る窒素酸化物(NOx)と揮発性有機化合物(VOC)が紫外線を受けると光化学反応によってオキシダント(オゾンなど)になる。同時に光化学反応でNOxや硫酸、アンモニアがSPMに変わり、光化学スモッグが起きる。
エアロゾルは地球を冷やす効果もある。太陽光を反射して直接冷却する効果と、エアロゾルが核になってできた雲が地上を冷やす雲アルベド効果がある。二酸化炭素などによる温室効果の3分の1から半分をエアロゾルの冷却効果が相殺すると考えられており、温暖化予測の焦点になっている。

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![]() | 日経BP社 「プロフェッショナル用語辞典 環境テクノロジー」 JLogosID : 8523029 |