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負ののれん
【ふののれん】


合併・買収の際に買収対価よりも買収される側の純資産額が高い場合、その差額は「負ののれん」として利益計上される。
過去においては、J-REITが合併する際、税法に則って5年で償却するとなると、J-REITの導管性(非課税要件)を満たすためには、償却で名目上増えてしまった分も合わせて利益の90%超を配当しなければならないが、手元にその利益分に相当する現金があるわけではないので、配当できずに課税対象になってしまうという問題があった。これを解消するために、2009年度税制改正で、配当可能利益の額の計算から負ののれん発生益が除かれることになった。
課税の問題をクリアしたことから、負ののれんは、不動産の売却損と組み合わせて償却することで、利益分配金減少を防ぐクッションとして積極的に使うことができるようになった。特に合併時には、もともと保有していた物件や受け入れた物件のうちの収益性の悪い、含み損がある物件も売却していくことができる。これによってJ-REITの合併が促進され、合併後のそれぞれのポートフォリオの強化が進んだ。




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日経BP社
「プロフェッショナル用語辞典 不動産ビジネス」
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