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驚・覚
【おどろく】


odoroku

【古代】1)びっくりする。おそれる。2)たいへん心が動かされる。3)予想外のことを感じる。古語では〈目(め)覚(ざ)める〉意で用いる。[中国語]喫驚、驚嘆、意外。be surprised, be frightened, admire.

【語源解説】
オド・ロの構成。これを動詞にはたらかせて、オドロクとなる。オドはオドオド{オドオド}など擬態・擬声語の一種。ロは一種の添えことばで特に意味はない。トドロクなどのロも同じ。オドロクは自動詞、他動詞はオドロカス、オドス。

【用例文】
○天照大神、驚(オドロキ)動(たまひ)テ(紀)○夢のあひは苦しかりけり覚(オドロキ)て〔目がさめて〕かきさぐれども手にも触れねば(万)○愕然mini{驚愕也}、於(オ)止(ド)呂(ロ)久(ク)(新撰字鏡)○あききぬとめにはさやかに見えねども風のをとにぞおどろかれぬる(古今集)○いみじきさまに驚(おどろ)きおぢてをる顔/とみにも驚くまじきけしきにて居給へる/まだ驚き給はじな、いで御目さまし聞えむ(源氏)○わづらふ姉驚きていづら猫はこちゐて来(こ)とある/車を驚きあさみ〔あきれる〕たること限(かぎり)なし(更級)○鐘のをとにおどろくとしもなき夢/鳥の音におどろかされて夜ふかくいで給(とはず)○{ふみる}、愕、駭、驚mini{オドロク}(名義抄)○訴へ申されければ上皇大(おほき)に驚(をどろき)おほしめし(平家)○只今が最期にてとありけるを驚くこそ愚(おろか)なれ(義経記)○其ヲトニ驚キ鳥ガワウワウトナイタヨ(毛詩抄)○Vodoroqu. ヲドロク びっくりする、また眠りから目ざめる(日葡辞書)○驚(オドロク)、駭(同)、愕(オドロク)(易節用集)○やせむまむちをおどろかず(毛吹草)○娘舟わた〔ばた〕を蹈(ふ)みはづし水に落入ぬる母驚き悲しみ(醒睡笑)○散る花や鳥もおどろく琴の塵(芭蕉)○おさん〔女の名〕はおのづから夢覚ておどろかれ〔目覚め〕しかば/驫(おどろく)/驚(おどろく)/駭(おどろ)かす(西鶴)○愕{めだい)(ヲドロク)、驚(同)、駭(同)、{かぜかぜかぜ)(同)(書言字考)○驚(おどろく)(早節用集)○諫(かん)鼓(こ)生{レ)苔(こけふかうして)鳥(とり)不{レ)驚(おどろかず)(洒落本)○硝子(びいどろ)の魚(うを)おどろきぬ今朝の秋(蕪村)○大(たい)喝(かつ)一(いっ)声(せい)ワッといふ声に駭(おどろ)き(浮世床)○驚かぬ鶏は群(くん)集(じゅ)の中を行/りゝしさは千ン住〔千手〕のみゝをおとろかし(川柳)○世間億(おく)万(まん)の俗物めらがおどろきもゝの木(き)さんしょの木(き)(安愚楽鍋)○オドロク 驚。同義語 ビックリスル、オビエル、タマゲル(ヘボン)○籠(かご)の中の様子を見て驚(おどろ)いた……大きい青大将が首を籠(かご)の中に入れてゐるのである(森鴎外)○車(くるま)の輪に何として触れけんあっと叫ぶ〔老爺(おやぢ)の〕声に驚きし(樋口一葉)
【補説】
17世紀までは、まだ目ヲサマスの意がみられる。しかしそのころから、現代語のオドロクが主となる。なお、同義語のタマゲル{たまげる}は魂(タマ)消(ゲル)の意。⇒〈たまげる〉




東京書籍
「語源海」
JLogosID : 8537306