ずぼら
【ずぼら】

zubora
【江戸時代】しまりのないこと、いい加減なこと。[中国語]吊児郎当。slovenly.
【語源解説】
江戸中期にだらしない坊主(ぼうず)を〈木菟(ずく)入(にゅう)坊主(ばうづ){ずくにゅうばうづ@木菟(ずく)入(にゅう)坊主(ばうづ)}〉といい、略して〈ずくにゅう・ずくばう・ばうづ〉とよんだ。このうちヅクバウズ→ズボラとなった。また、バウヅの部分を、逆(さか)さことばにして、ヅバウ、ズボウメ、ズボラなどと用いた。杜(ズ)撰(サン)などとも類推したであろう。なお〈木菟(づく)入(にゅう)〉はヅク入道(ヅクはミミヅク)の略称で、坊主をののしる卑称。タコ入道などの言い方と同じ。
【用例文】
○コリャなんとするこしゃくなづくにう(人情本)○素螺((ズボラ))で痰を付ける塗台(雑俳)
【補説】
明治以降一般的になった俗語。一説に大阪の堂島ことば(堂島は米問屋のまち、独特の相場用語があった)で、相場がズルズルと下ルところからこの俗語が発生ともいう。

![]() | 東京書籍 「語源海」 JLogosID : 8537696 |