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【ちょう】


ty^{o}

【古代】鱗翅目の昆虫。〈胡(コ)蝶(チョウ)〉とも。古名は、カハビラコ{カハビラコ}。[中国語]胡蝶。butterfly.

【語源解説】
古典にはいずれも、〈蝶・てふ〉とあり、蝶の音による。『新撰字鏡』に〈蝶 mini{加波比良古(カハビラコ)}〉とみえ、このカハビラコ{カハビラコ}が日本名。〈蝙蝠〉の古名、カハボリと似て、その子(こ)にもみえるところから、カハボリコとよび、母音交替でカハビラコとなったか。蝶の幼虫、毛(け)虫(むし)を古語では、〈烏毛虫〔烏は黒を示す〕、髯虫、一名烏毛虫 mini{和名、加波無之(カハムシ)}〉(和名類聚抄)と、〈カハムシ{カハムシ}〉でみえる。カハはカハビラコと関連して考えられる。毛虫はカハビラコの幼虫ということで、カハ(ワ)虫(ムシ)とよんだのであろう。方言、テコナ。

【用例文】
○かはむしの蝶とはなるなり(堤中納言)○蝶 てふ○相模及下野陸奥にて○てふまと云、津軽にて○かゝべとも○てこなとも云出羽、秋田にて○へらこと云……信濃にて○あまびらと云/髯虫 けむし、一名かはむし……奥の津軽にて○がいだかと云(物類称呼)
【補説】
漢語の〈蝶〉をそのまま日本語に借用して、テフ、チョウ、チョウチョなどと用いた。なお漢字〈蝶〉は、〈葉〉などと同じく、{くさよう}は木の葉のような薄くて平たいの意をもつ。蝶の羽でひらひらとぶところからであろう。




東京書籍
「語源海」
JLogosID : 8537797