褌・犢鼻褌
【ふんどし】

hundosi
【近代】男子の陰部をおおいかくす布。古称、異称にふどし、下(した)帯(おび)。たふさぎ。すましもの。[中国語]兜襠布。loin-cloth.
【語源解説】
古称は〈タフサギ{タフサギ}〉。フンドシの言い方は16世紀。踏(ふみ)通(とほ)し→フンドシと語形変化したもの。したがって、現代のフンドシといささか異なると思われる。男、女ともに用いた。やがて男性は六尺の布で帯のように陰部を覆うように使用し、タフサギやシタノハカマは呼称ももの自身もやがて廃される。別称を〈下(した)帯(おび){したおび@下(した)帯(おび)}〉とよんだ。なお漢語、〈犢(トク)鼻(ビ)褌(コン)〉は、男性の陽物が牛の鼻の形をするところから、それをおおう形を中国でトクビコン{トクビコン}と命名。日本はこの用字を借用。
【用例文】
○犢鼻(タフサギ)(紀)○わが背(せ)子(こ)が犢鼻(タフサギ)にする礫(つぶれいし)の吉野の山に氷(ひ)魚(を)ぞ懸れる(万)○褌、{ころもび} mini{志(シ)太(タ)乃(ノ)波(ハ)加(カ)万(マ)}/{ころもはな}、犢{ころもはな} mini{太(タ)不(フ)佐(サ)岐(キ)}、{しめすへんこう}〔{ころもこう}〕子 mini{女ノ最下(シタ)ノ太(タ)不(フ)佐(サ)岐(ギ)}(新撰字鏡)○褌 今三尺布作レ之、形如牛鼻物也/mini{和名、須(ス)万(マ)之(シ)毛(モ)能(ノ)}、mini{一云フ}、mini{知(チ)比(ヒ)佐(サ)岐(キ)毛(モ)乃(ノ)}/{ころもこう)(シャウ)/{ころもこう}子mini{毛(モ)乃(ノ)之(シ)太(タ)乃(ノ)太(タ)不(フ)佐(サ)岐(ギ)}、mini{一云フ} 水子、小褌也(和名抄)○Fundoxi. フンドシ/Xitauobi. シタヲビ 下に結ぶ帯、すなわちフンドシ。シタヲビヲスル=褌をする、シタヲビヲトル、褌すなわち下帯をはずす/Xitafibo. Xitafimo. シタヒボ、またシタヒモ ハダヲビ/フンドシ(日葡辞書)○犢鼻褌(タフサギ)mini{トクビコン}(易節用集)○焼亡や褌さはぐ秋の風(芭蕉)○日外(いつぞや)とらしたる緋綸子の犢(ふん)鼻(ど)褌(し)/ふどしも人を頼まず。帯も手づから前にむすびて(西鶴)○犢(フン)鼻(ド)褌(シ)(書言字考)○褌(ふどし)(早節用集)○人ノフンドシデ角力ヲトル/義理トフンドシハセネバナラヌ(諺苑)○犢(ふ)鼻(ど)褌(し)〆(しめ)て掛(か)かる(譬喩尽)○褌襠 mini{ふどし}/mini{はだのおび}/犢(トク)鼻(ビ)褌(コン)、触衣、小衣袴、/下{いとがたな}(和漢)○犢鼻褌 ふどし 東国にて○ふんどしといふ、西国および中国にて○へこといふ……畿内及美濃近江にて○まはしといふ、上総にて たふさぎといふ(物類称呼)○褌を女房さいそくして洗ひ(川柳)○もとより好(すき)の義(ぎ)理(り)とふんどし。これはかゝずはなるまい(洒落本)○フンドシ 褌 The cloth worn around the loins〔腰のまわりにつける布〕。同義語 ユモジ、シタオビ(ヘボン)
【補説】
古代での〈タフサギ〉は文字どおり、陰部をフサグもの、股フサギの意。現代方言にもみえる。本来は中国舶載のもの。フンドシは16世紀以降。『日葡辞書』の例が参考になろう。gojutit{へ}

![]() | 東京書籍 「語源海」 JLogosID : 8538052 |





