宇賀志
【うかし】

旧国名:大和

淀川水系芳野川支流宇賀志川流域の谷あいに位置する。古くは「ウカチ」とも称し，于葛・宇葛とも記す。地名の由来については，「穿」の転訛とする説，シは接尾語で，ウカは主要食物の稲霊，すなわち農業の神を意味する古代語であるという説，アイヌ語の「エカシ」で，「魁帥」および「峠」の意味を併有し，この同音両義語がこの地に偶発して残ったという説，同じくアイヌ語で，首長または岩石の重畳する所と解釈する説などがある（菟田野町史）。縄文・弥生土器を出土する宇賀志高橋遺跡がある。
【穿(古代)】　大和期から見える地名。
【宇賀志荘(中世)】　室町期から見える荘園名。
【宇賀志村(近世)】　江戸期～明治22年の村名。
【宇賀志村(近代)】　明治22年～昭和31年の宇陀郡の自治体名。
【宇賀志(近代)】　明治22年～現在の大字名。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7165611