ウクライナ(国のなりたち)
5~6世紀に東スラブ系民族がこの地に定住,882年にキエフ公国を形成した。13世紀のモンゴル侵入で公国が崩壊すると,東スラブ系はロシア人,ウクライナ人,ベラルーシ人に分化し,ウクライナは14世紀にその大部分がリトアニア大公国,一部がポーランドの支配下に入った。以来,農民などがコサック集団を組織してポーランドやトルコに抵抗したが,1793年のポーランド分割によりロシアに併合された。民族主義の高まりとともに,ロシア革命後の1919年に独立宣言するが,同時にソビエト政府も誕生し,3年にわたる内戦の末,22年ソ連に加入した。39年西ウクライナ,40年ルーマニアの西ブコビナとベッサラビアの一部,45年スロバキアのルテニアなどをそれぞれ併合して,現在の領域を形成。91年ソ連のクーデター騒動を機にいち早く独立を宣言,連邦の崩壊を一気に促した。
| 東京書籍 「世界各国要覧」 JLogosID : 14050779 |