カザフスタン(国のなりたち)
紀元前10世紀に部族社会が興ったといわれる。それらは遊牧民であったため,トルコやモンゴルなどの影響を強く受け,うちトルコ化した人々はウズベクと呼ばれるようになり, 15世紀半ばに一部は分離して東方に移住してウズベク・カザフと呼ばれるようになった。これが現在のカザフ人で,彼らが遊牧生活から定着農耕民となったのは17世紀になってからという。のちロシアが勢力をしだいに南にのばし,19世紀半ばまでに大半がロシア帝国の版図に組み込まれた。1917年のロシア革命後,カザフ人による民族解放運動が起こったが,20年行政再編成によるロシア国内のキルギス自治共和国の発足にとどまった。35年カザフと改称し,翌年ソ連を構成する共和国に昇格。91年12月ソ連邦が崩壊し解体する過程でカザフスタンと改称,この地に史上初めての統一国家として独立を宣言した。
| 東京書籍 「世界各国要覧」 JLogosID : 14050803 |