東京5つ星の鰻と天ぷら 鰻の名店厳選40軒 中央区 109 宮川本廛【みやがわほんてん】 和の情緒あふれる名店 修業先だった深川の宮川が廃業するに当たり、初代がその暖簾を譲り受けて、明治26年(1893)に築地橋のたもとに店を開いたのが始まり。戦後まもなくこの地に移ったころは、しもた屋風の木造2階建てだったが、昭和60年、建築家・吉村順三氏の設計により現在の鉄筋5階建てに生まれ変わった。2~3階が店舗で、2階は一般席、3階には床の間つきの個室が3室あり、部屋の随所に和の工夫が生かされている。静岡・愛知・宮崎・鹿児島など各県から、それぞれの土地のうなぎが一番よい時期を選んで仕入れ、「ふんわり蒸してきれいに焼く」をモットーに、この道ひと筋の職人が手間を惜しまずに割き、蒸し、炭火で焼く。代々受け継いできた伝統のたれは、うなぎ本来の味を損なわない、あっさりした辛口だ。9月中旬~11月下旬には、高知県・仁淀川産の天然うなぎが食べられることもある。天然うなぎは仕上がるまで1時間はかかる。予約が無難だが、待つ間に一杯飲るのもいい。 東京書籍「東京5つ星の鰻と天ぷら」JLogosID : 14070707